「花でかざって」
花でかざってあげましょう
平和と愛と真心の
熱いと叫んだあの子らの
声を忘れてしまわぬように
花でかざってあげましょう
平和と愛と真心の
あの子の涙が七色の虹に
光って消えるように
花でかざってあげましょう
平和と愛と真心の
あの子の渇きが冷たい泉の
湧き水で止まるように
花でかざってあげましょう
平和と愛と真心の
「生きたかった」と泣きながら
死んだあの子を忘れぬように
花でかざってあげましょう
平和と愛と真心の
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4年半通った長崎の小学校で、8月の登校日に歌っていた詩。もの悲しくもあたたかいメロディに合わせた歌詞に、「自分と同じような年頃で亡くなった、数多くの『あの子』がいたのだ」と知った。それは、とても重い出来事だった。
わら半紙に印刷された、手書きで縦書きの歌詞。
黙祷を促す、サイレンの音。
8月になる度に思い出す。
Youtubeで検索かけてもヒットしない歌なので、そうとうローカルかつ、限られた時期に歌われていたものなのかもしれない。母校は、長崎版「都市のドーナツ化現象」で統廃合になった。戦時中は、病院として使われていたと、聞いている。きびしい時代を通ったその地に、今は、市立図書館が建っているらしい。